台湾経済: 1月の輸出は主要製品全てマイナス成長

前年同月比21.2%減

 

 春節の影響により営業日数の減少、世界的な需要の低迷により産業チェーンの在庫調整が続き、1月の輸出は315.1億ドルで、23ヶ月ぶりの低水準となりました。また、前年同月比21.2%減となり、13年半ぶりの減少幅となり、5ヶ月連続のマイナス成長となっています。特に集積回路の輸出は前年同月比18.3%減となり、過去14年間で最大の減少幅となりました。財政部統計處長は2月の輸出は333億ドルから348億ドルで、前年同月比11%から7%減になると思われます。第1季は前年同期比10%減となる恐れがあります。

 

 1月の輸出は315.1億ドルで、前月比11.9%減、前年同月比21.2%減となり、季節変動調節後では、9.4%減となりました。輸入は291.7億ドルで、前月比5.8%減、前年同月比16.6%減となりました。輸出入の比較では、輸出が23.4億ドル上回り、近3年で最も低い額となり、前年同月比26.7億ドルとなりました。

 

 主要製品のうち全ての項目で下降しました。中でも減少幅が大きかったのが、プラスチックで、前年同月比37.6%減となりました。光学機械も前年同月比35.7%減となっています。また、ベースメタル部門、織物製品、化学品、機械部門も前年同月比25%19%減となっています。電子部品の輸出は127.2億ドルで、23ヶ月ぶりの低水準になっており、前年同月比20.1%減となっており、近11年で最大の減少幅となっています。中でも集積回路の輸出は前年同月比18.3%減となっており、電子機器の需要拡大が弱まり、エレクトロニクス産業が調整局面に入ったことを反映しています。

 

 市場別で見ると、中国香港向けの輸出は前年同月比33.5%減となっており、近14年で最大の減少幅となっています。しかし、日本向けの輸出は前年同月比3.1%増、ヨーロッパ向けの輸出は前年同月比2.5%増となっています。

 

 香港中国向けの輸出のシェアは33.1%に低下し、14年ぶりの低水準となりました。また、アメリカ向けの輸出のシェアは17%まで上昇し、20年ぶりの高水準となりました。日本の輸出シェアは8.7%、ヨーロッパの輸出シェアは11.5%で、過去同月としては14年ぶりの高水準となりました。

 

今後の展望として財政部統計處長は、中国の感染対策が緩和されたこと、中国及びユーロ圏のPMIが良好であったことにより、今後も新興技術関連商品の輸出は成長を続くと思われます。しかしインフレ、金利上昇、疫病、ロシアの軍事侵攻や米中関係悪化などは依然として不確定要素です。ただし下半期には輸出の改善が見込まれています。

 

以上を自由財經の記事から一部を翻訳しました。

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