台湾経済:2月の輸出額は前年同月比17.1%減

需要の縮小続く

 財政部は2月の輸出額は310.5億ドルで、前月比1.5%減、前年同月比17.1%減となり、6ヶ月連続のマイナス成長となりました。12月の輸出額の合計は625.6億ドルで、前年同期比19.2%減で、14年ぶりの同期比最大減少幅となりました。また財政部によると、3月の輸出額の予測は350億から365億ドルで、前年同月比19.5%から16%減としています。第1季の輸出額の予測では、1000億ドルを下回ると考えられており、8季ぶりの低水準となる恐れがあります。前年同季比では18%から19%減となる見込みです。

 

 2月の輸入額は287億ドルで、前月比10.6%減、前年同月比9.4%減となっており、この2年間で最低を記録しています。1月から2月までの累計輸入額は578.6億ドルで、前年同期比13.3%減となりました。輸出入の比較では、輸出が46.9億ドル上回り、前年同期比60.2億ドル減となりました。

 

 財政部統計處長は、2月の営業日は前年比5日増加しましたが。輸出額は前年同月比17.1%減となり、4ヶ月連続のマイナス成長となりました。閑散期に加え、世界的な最終需要が弱まり続けていることに加え、各国の入国規制解除後、消費の中心が日用品から旅行・レジャーサービスへと移行し、在庫調整がまだ終わらない新潮流が起きています。また、輸入は、景気の先行き不透明感から製造業が輸入準備を控えめにしたため、4ヵ月連続で減少しました。

 

 主要商品のうち、鉱産物の輸出は前年同月比13.4%増加しました。その他の製品は軒並み減少しており、その中でも、電子部品輸出は前年同月比17.8%減に対し、電子部品輸入の26.8%減となっており、短期的には、電子部品の輸出が低迷から脱却する可能性は低いと思われます。プラスチックは前年同月比25.3%減、ベースメタルは前年同月比24.1%減となり、2ヶ月間の累計で、光学機械、プラスチックは前年同期比30%減となりました。

 

 5大市場のうち、2月は日本向けの輸出のみ前年同月比で1%増となり、2ヶ月連続のプラス成長となっています。香港中国向けの輸出は、世界のエレクトロニクス産業の低迷と、中国の内需産業回復の遅れを反映しており、前年同月比30.2%減となりました。アメリカ向けの輸出は前年同月比13.7%減、ASEAN向けの輸出は前年同月比11.1%減、ヨーロッパ向けの輸出は前年同月比4.8%減となりました。12月の累計では、減少幅の大きい順に、中国香港向けの輸出が前年同期比31.8%減、ASEAN向けの輸出は前年同期比19.2%減、アメリカ向けの輸出が前年同期比14.1%減となり、14年ぶりの同期比最大減少幅となりました。また中国香港向けの輸出の減少幅は20年ぶりに過去最低を記録しました。

 

 会計検査院は、今年の輸出が5.8%縮小すると予測しています。また、第1季が底値となり、その後四半期ごとに改善し、第4季に回復する見込みです。 国際的な景気見通しは現在保守的であり、産業界全体ではさまざまなニュースが飛び交い、上半期は輸出が依然とし て圧迫されています。

 

以上を自由財經の記事から一部を翻訳しました。

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事