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POINT2021年7月の営業額 卸売り業は増加、小売業と飲食業は減少 特に飲食業は大幅な下落

卸売り業は営業額で過去最高を記録



7月の卸売業売上高は、前年同月比11.1%増の1兆6,300億台湾ドルとなり、過去最高となりました。
その中でも5G、AI関連や、リモート会議の増加による関連アプリ需要の拡大が、引き続き売上を牽引しています。
原材料の価格高騰と、エンドユーザーからの需要が高まっていることから、関連製品の価格全体が上昇しています。
機械・器具卸売業は年増13.4%、建築材料卸売業は年増50.1%、化学材料卸売業年増29.3%となりました。
食品・飲料・タバコの卸売分野は、前年同期比9.8%減となりました。これは水産物の輸出が減少したことや、台湾でのcovid-19の流行が小売店や飲食店の販売量に影響を与えたこと、また、アルコールやタバコの需要が大幅に減少したことなどが原因です。
1月から7月までの卸売り業の売上高合計は、過去最高の6兆8,337億台湾ドルとなり、年率17.3%の増加となりました。

小売り業は前年同月比10.3%減



台湾でのcovid-19流行の緩和に伴い、個人消費が徐々に回復し、7月の小売売上高は前月6月に比べ13.2%増の3,015億台湾ドルとなりました。
しかし、前年同月比では10.3%の減少となりました。
主な要因は7月26日までレベル3の警戒管制が続いており、来客者数が前年同月を大幅に下回ったことです。
それに加えて、昨年の同月には政府の振興計画案に連動し、業界全体が強力な販売促進キャンペーンを展開したたことも要因です。
百貨店、アパレル業、自動車業、コンビニエンスストア、医薬品・化粧品店、家電・用品店は、それぞれ47.2%、32.8%、10.9%、15.0%、14.2%、13.8%減少しました。
しかし、一部の業種では、covid-19流行による巣ごもり効果で在宅用品の需要増加の恩恵を受けました。
電子商取引・通信販売、スーパーマーケット、量販店はいずれも前月比で過去最高の売上を記録し、年間ではそれぞれ23.4%、19.9%、9.1%の伸びとなりました。
1月から7月までの売上高合計は、過去最高の2兆2,171億台湾ドル(年率3.3%増)となりました。

飲食業界は前年同月比38.8%減



7月の飲食業界の売上高は426億ドル、前年同月比38.8%減。これは警戒レベル3の期間中に店内利用が禁止されていたこと、前年同月に政府発行の振興券が発売されたことにより、比較対象が高くなっていることが挙げられます。
レストラン業態は店内利用が禁止されたことなどにより、年率39.2%の減少となりました。
大人数での会食や宴会を提供する業者に大きな打撃を与えました。
ファストフード事業者がメニューを拡充したり、デリバリー・プラットフォームと連携して特別なプロモーションを提供したことにより、この減少の一部は一部相殺されました。
また、ドリンク店では、店内サービスが提供できないことから、年間37.1%の減収となりました

ケータリングおよび団体向けケータリング事業は年率34.0%の減少

これは主に、学校の夏休みが遅くなった前年は学校給食のベースが高くなり比較対象が高くなったこと、パーティーや宴会式のケータリング需要が減少したことによるものです。

経済部の記事より一部翻訳

 

LinkBiz`よりコメント
飲食店の売上減少が深刻ですね。実質2.5ヶ月のロックダウンの影響は大きいですが、その分コロナ拡大は抑えられたので、これからの客足増加に期待できます。ただ、同時にデルタ株やその他の変異種の広がりによる次のクラスターなども考慮しておく必要があります。

 

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