台湾経済:2022年景気概要プレスリリース 10月分更新

10月 先行指標は12ヶ月連続の下降

 202210月の総合判断点数は18ポイントで、先月から1ポイント増加し、信号は黄青色のままです。先行指標・一致指標は引き続き共に低下しており、景気拡大の鈍化を示しているため、引き続き今後の動向を注視する必要があります。 貿易面ではデータセンター、高性能コンピューティング、カーエレクトロニクスなどの新興技術の継続定期な需要や、電子商品の新登場、国内投資の勢いを背景に拡大が続いています。またコロナ感染対策は緩和され、コロナ禍前の生活が徐々に戻ってきたことにより、卸売・小売及び飲食業営業額は成長を維持し続けています。しかし、世界経済の成長は弱まり、最終市場の需要は弱まり、世界の株式市場に影響がでたため、10月の貨幣総計数M1B、株価指数、工業生産指数、製造業売上指数及び製造業営業気候観測ポイントは下降しました。

 今後の展望として、輸出面では、欧米の年末商戦や春節需要、新興技術需要やデジタルトランスフォーメーションの継続的な機会に支えられ続けられます。投資面では、国内外の半導体サプライチェーンが台湾への投資を増やしており、3大プログラムの継続により、投資の勢いを維持しています。内需面では、コロナ禍以前の生活に戻りつつあることや、入国規制も一部緩和されたことにより、好調を維持すると見られています。しかし世界的なインフレや金利上昇圧力は依然高く、ロシアの軍事侵攻に加え、中国のコロナ感染対策の長期化などにより、世界経済の先行きは不透明感が増しています。

 

1、景気対策信号

 202210月は18ポイントで先月から1ポイント増加し、信号は引き続き黄青色です。9項目のうち、機械及び電機設備輸入値の信号は緑色から赤色に変化し、点数は2ポイント増加ました。貨幣総計数M1Bの信号は緑色から黄青色に変化し、点数は1点減少しました。その他の7項目について大きな変化は無く、詳細は以下の通りです。

 

・貨幣総計数M1B:先月の6.7%から5.5%まで減少し、信号は緑色から黄青色に変化しました。

・株価指数変動率:先月の-17.0%から-21.6%まで減少し、信号は引き続き青色です。

・工業生産指数:先月の修正値-4.1%から-2.9%まで減少し、信号は引き続き青色です。

・非農業部門就業人数変動率:先月の-0.06%から-0.2%まで減少し、信号は引き続き青色です。

・関税輸入値変動率:先月の7.1%から8.1%まで増加し、信号は緑色のままです。

・機械及び電機設備輸入値変動率:先月の6.1%から17.3%まで増加し、信号は緑色から赤色に変化し、ました。製造業売上指数変動率:先月の修正値-6.7%から-7.3%まで減少し、信号は緑色のままです。

・卸売、小売及び飲食業営業額変動率:先月の修正値4.4%から4.1%まで減少し、信号は緑色のままです。

・製造業営業気候観測ポイントは先月の修正値84.6ポイントから84.2ポイントまで減少し、信号は引き続き青色です。

 

2、景気指標

(1)先行指標

  ・トレンド指標を含まない先行指標は95.63ポイントで、先月から0.97%減少しました。

  ・長期トレンドを除いた7つの項目のうち、半導体現物輸入値のみが先月から上昇しました。その他の外部受注動向指数、株価指数、製造業営業気候観測ポイント、貨幣総計数M1B、工業及びサービス業における従業員の純労働力入職率の6項目が先月から下降しました。

 (2)一致指標

  ・トレンド指標を含まない一致指標は95.05ポイントで、先月から1.34%下降しました。

  ・長期トレンドを除いた7つの項目のうち、非農業部門就業人数のみ先月から上昇しました。その他の、工業生産指数、製造業売上指数、関税実物輸入値、機械及び電機設備実物輸入値、卸売・小売及び飲食業営業額、電力(企業)総使用電力量が先月から下降しました。

 

 (3)落後指標

  ・トレンド指標を含まない落後指標は102.76ポイントで、先月の修正値から0.39%下降しました。

  ・長期トレンドを除いた5つの項目のうち、金融業翌晩金利率、失業率の2項目が上昇し、その他の金融機構融資及び投資、製造業在庫価値、製造業の生産量に対する労働コスト指数の3項目が先月から下降しました。

 

以上を國家發展委員會の記事から一部を翻訳しました。

 

9月 経済対策ポイントは大きく減少

 

 20229月の総合判断点数は17ポイントで、先月から6ポイント減少し、信号は黄青色に変化しました。先行指標・一致指標は引き続き共に低下しており、景気拡大の鈍化を示しているため、引き続き今後の動向を注視する必要があります。貿易面では、コンシューマエレクトロニクスの新製品の登場やカーエレクトロニクスや高性能コンピューティングなどの需要増に支えられました。また、国内消費の卸売・小売及び飲食業営業額もコロナ禍以前の状態に戻りつつあります。しかし世界的なインフレ圧力の高まり、ロシアの軍事侵攻の長期や主要国の金融引き締めなどの影響により世界経済の成長は鈍化し、最終需要は弱まり、産業連鎖による在庫調整は続いたため、9月の株価指数、工業生産指数、製造業売上指数及び製造業営業気候観測ポイントが下降しました。

 今後の展望として、輸出面では、新興技術やデジタルトランスフォーメーションの継続的な需要に支えられ堅調に成長すると見込まれています。投資面では、半導体サプライチェーンとグリーンエネルギー設備への国内投資が引き続き拡大し、台湾の3大投資プログラムも引き続き好調です。内需面では、入国制限・国内感染対策も緩和されてきており、コロナ禍以前の状態に戻りつつあります。しかし、世界的なインフレと金利上昇の圧力は依然として強く、ロシアの軍事侵攻が続いていることに加え、中国大陸での防疫政策も引き続き厳しいため、今後世界経済の下振れリスクは深化していくと考えられています。

 

1、景気対策信号

 20229月の総合点は17ポイントで、先月から6ポイント減少し、信号は黄青色に変化しました。9項目のうち工業生産指数の信号は緑色から青色に変化し、先月から2ポイント減少しました。また株価指数は黄青色から青色に変化し、関税輸出値、機械及び電機設備輸入値、卸売・小売及び飲食業営業額の信号はそれぞれ黄赤色から緑色に変化し、点数はそれぞれ1ポイント減少しました。その他の4項目について大きな変化はありません。詳細は以下の通りです。

・貨幣総計数M1B;先月の7.8%から6.7%まで減少し、信号は引き続き緑色です。

・株価指数変動率;先月の-11.8%から-17.0%まで減少し、信号は黄青色から青色に変化しました。

・工業生産指数変動率;先月の修正値2.6%から-4.6%まで減少し、信号は緑色から青色に変化しました。

・非農業部門就業人数変動率;先月の0.13%から-0.06%まで減少し、信号は引き続き青色です。

・関税輸出値変動率;先月の11.7%から7.1%まで減少し、信号は黄赤色から緑色に変化しました。

・機械及び電機設備輸入値変動率;先月の9.5%から6.1%まで減少し、信号は黄赤色から緑色に変化しました。

・製造業売上指数変動率;先月の修正値-3.3%から-6.8%まで減少し、信号は引き続き青色です。

・卸売・小売及び飲食業営業額変動率;先月6.0%から4.1%まで減少し、信号は黄赤色から緑色に変化しました。

・製造業営業気候観測ポイント;先月の修正値86.1ポイントから85.0ポイントまで減少し、信号は引き続き青色です。

 

2、景気指標

(1)先行指標

・トレンド指標を含まない先行指標は96.06ポイントで、先月から0.92%下降しました。

・長期トレンドを除いた7つの項目のうち、半導体装置現物輸入値のみが先月から上昇しました。その他の製造業営業気候観測ポイント・外部受注動向指数・株価指数・建築着工床面積・貨幣総計数M1B・工業及びサービス業における従業員の純労働力入職率の6項目が先月から下降しました。

 (2)一致指標

・トレンド指標を含まない一致指標は95.01ポイントで、先月から1.82%下降しました。

・長期トレンド指標をを除いた7つの項目のうち、関税実物輸入値、工業生産指数・製造業売上指数・卸売・小売及び飲食業営業額、機械及び電機設備実物輸入値、電力(企業)総使用電力量の全てにおいて先月から下降しました。

 (3)落後指標

・トレンド指標を含まない落後指標は104.20ポイントで、先月の修正値から0.10%上昇しました。

・長期トレンド指標を除いた5つの項目のうち、製造業の生産量に対する労働コスト指数・製造業在庫価値・金融業翌晩金利率・失業率の4項目が先月から上昇しました。また、金融機構融資及び投資が先月から下降しました。

 

以上を國家發展委員會の記事から一部を翻訳しました。

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