台湾経済:スーパーマーケットの売上は19年連続でプラス成長

今年の売上は2500億元を超える見込み

1、 スーパーマーケットの営業額が過去最高を記録;近年台湾のスーパーマーケットは積極的に店舗を拡大しており、さまざまな生鮮食品のフェアを通じたマーケティングの強化、配送プラットフォームとの連携強化により市場を拡大し、消費者の利便性と顧客結合を高めています。総合小売業の各分類分けで見ると、百貨店の売上規模が最も大きく、次いでコンビニエンスストアとなっています。3位に量販店、4位にスーパーマーケットがランクインしています。109年2月から4月にかけてコロナウイルスが流行し、国民の備蓄が相次いだため、スーパーマーケットの年間売上高は前年比10.7%増の2,299億元となりました。売上高の伸び率ではスーパーマーケット部門が最大となりました110年の5月から8月にかけて台湾国内での感染再拡大が確認され、スーパーマーケットの年間売上は初めて2400億元を超え、年率8.0%の伸びとなり、19年連続のプラス成長となりました。今年は4月から感染が再拡大し、自炊や買い置きの動きが再び活発化し、1月から4月までの累計取扱高は816億元、昨年比13.4%増となりました。
2、 コロナウイルスの影響により、消費者行動は外食からスーパーマーケットや、量販店にシフト;在宅勤務などの防疫対策により、人々の消費性向が変化し、感染が拡大した109年2-4月は昨年同期比20.8%減、110年5-8月は昨年同期比31.6%減、111年4月は昨年同月比6.9%減と外食産業は深刻な影響を受けました。しかしスーパーマーケット業の売上では、家庭で過ごす時間が増え、家庭のストック量も大幅に増えたため、感染が拡大した109年2-4月は昨年同期比19.5%増、110年5-8月は昨年同期比24.4%増、111年4月は昨年同月比6.9%増とり、量販店の売上も109年2-4月は昨年同期比9.6%増、110年5-8月は昨年同期比6.0%増、111年4月は昨年同月比12.5%増となりました。
3、 コロナウイルスの影響は近年のスーパーマーケットの閑散期に大きく影響し、これまでと大きく異なっています;スーパーマーケットのシーズンピークは、每年7-8月の元普渡、9-10月中秋節,以及12月から翌年の2月農曆春節前となっています。しかしコロナウイルスの感染拡大に伴い、消費者の需要が大幅に増加し、スーパーマーケットの売上は109年3月、110年5月、111年4月で例年より多くなりました。
4、 スーパーマーケットの店舗数は新北市がトップで、2位が台中市となりました;財政部の発表によると、今年3月末時点で営業しているスーパーマーケットは2,268店舗で、新北市が13.8%を占め、次いで台中市が12.9%となり、上位6都市が全体の64.6%を占めました。スーパーマーケットの密度を人口比で見ると、連江縣は人口一万人あたり、2.19店、宜蘭縣は1.80店、新北市は1.51店となっており、金門縣は人口一万人あたり0.57店しか無く最下位でした。土地面積で見ると、台北市が100平方キロメートルあたり77.6店と最も多く、次いで新竹市が65.3店、嘉義市が50.0店となっており、台東縣が100平方キロメートルあたり0.7店となっており、最も少ない結果となっています。
5、 スーパーマーケットでは、主に食品・飲料・酒・タバコを販売; 「批發、零售及餐飲業經營實況調查」によると、109年のスーパーマーケット部門の販売品目は、「食品」47.0%と最も多く、次いで「飲料・タバコ・酒類」が19.6%、「家電製品」が16.3%、「医薬品・化粧品」が8.8%となりました。5年前と比較すると、「飲料・酒・タバコ」が3.7ポイントと最も大きく増加しており、スーパーマーケットでは様々な飲料が販売され、人々の選択肢の1つとなっている事が伺えます。
6、 スーパーマーケット経営者が直面する困難として、「電商搶食市場(Eコマーズに市場を奪われる可能性)」の増加率が最も大きい; 「批發、零售及餐飲業經營實況調查」の110年6月の調査では、スーパーマーケット経営者の69.0%が「価格競争の激化と粗利の低下」「人件費の上昇」を経営上の最大の困難とし、「Eコマーズに市場を奪われる」が41.3%でランクインしています。5年前と比較して、「Eコマーズに市場を奪われる」が25.0ポイントと最も大きく増加していますが、これは主に生鮮食品市場におけるEコマーズの積極的な拡大により、スーパーマーケットにとって脅威となりつつあります。

以上の記事を中華民國經濟部の記事から一部を翻訳しました。

 

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