台湾経済:10月の輸出予測よりも良好

2ヶ月連続昨年同月比でマイナス成長

 

財政部が発表した10月の輸出額は399.3億ドルで、昨年同月比0.5%減となり2ヶ月連続のマイナス成長となりました。1月から10月までの累計は4076.6億ドルで、昨年同期比で12%増となりました。10月の輸出額は予想を上回ったが、輸出の減速成長という既成事実を打ち破るほどではありませんでした。下半期の輸出額は上半期を下回り7年ぶりのマイナスという見込みとなっています。

 統計によると、10月の輸出は前月比6.4%増、昨年同月比0.5%減となりました。1月から10月までの累計は4076.6億ドルで、過去同期最高記録でした。また、10月の輸入は369.5億ドルで、前月比13.7%増で、昨年同月比8.2%増となりました。1月から10月までの累計は3640億で、過去同期最高記録でした。

 

 10月の輸出が昨年同月比0.5%減となったのは、昨年同月の値が高水準であったほかに、最終需要の低下や、産業の在庫圧力などによるものだと考えれられています。しかし、国際的な携帯電話メーカーの出荷台数急増や、ハイパフォーマンスコンピューティングなどの新興技術の需要増のお陰で、減少幅は縮小されました。他にも半導体設備の購入が過去最高だったことにより、10月の資本設備輸入値が初めて70億ドルを突破し、昨年同月比15.9%増となりました。

 

 主要輸出品目のうち3種類がプラス成長で、8種類がマイナス成長となりました。電子部品は昨年同月比15.9%増で42ヶ月連続のプラス成長でした。通信データは過去最高記録で、昨年同月比11.4%増でした。鉱産品輸出は54.2%増でした。光学器材昨年同月比42%減、プラスチックは昨年同月比28.7%減、ベースメタルは昨年同月比27.6%減となりました。

 

 貿易先別で分析すると、5大市場のうち、10月の中国・香港への輸出は47.2億元で過去20ヶ月で最低記録で、昨年同月比9.2%減でした。その他の4大市場に関してはいずれもプラス成長で、日本へは昨年同月比18.7%増、ASEANへは、昨年同月比11%増となりました。また、日本、ヨーロッパへの輸出は単月過去最高記録でした。中国・香港へを除けば10月の輸出は5.5%増となっていました。

 

 1月から10月までの累計で、中国・香港への輸出は昨年同期比は38.8%減で、過去18年で過去最低記録でした。しかしアメリカは15.6%増で、過去18年で最高記録でした。

 今後の展望として、国際経済には次々と逆風が吹いており、輸出値は減少を続けると思われます。第四季の輸出値は今年最小となると予想されていますが、今年1年の輸出総額は過去最高となる見込みです。

 

以上を自由財經の記事から一部を翻訳しました。

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