台湾経済:2022年6月景気概況プレスリリース

 

貿易面は好調を維持

 

20226月の総合判断点数は27ポイントで先月から1ポイント減少し、信号は引き続き緑色です。先行指標・一致指標は引き続き共に低下しており、景気拡大の鈍化を示すものであり、今後の動向を注視する必要があります。世界経済はロシアの軍事侵攻や世界的なインフレ圧力、主要国の金融引き締め政策などにより、成長ペースが鈍化し、株式市場や企業の景気感・6月の工業生産指数年増率・株価指数・製造業営業気候観測ポイントが低下しました。また貿易面では、新興技術やデジタルトランスフォーメーションに対する需要が引き続き好調でした。内需面では、国内の感染防止策が緩和されたことと、比較対象の昨年同月が感染防止策三級警戒だったため、卸売・小売及び飲食業営業額、非農業部門就業人数は上昇しました。

今後の展望に関して輸出面は、ハイパフォーマンスコンピューティング、カーエレクトロニクス、IoTなどの関連アプリケーションの盛んな需要により、輸出の勢いは持続します。投資面は、国内の半導体製造と、グリーンエネルギーへの継続的な投資拡大、及び台湾の3大投資プログラムの継続が、国内投資の勢いを後押ししています。内需面では、国内の感染防止策が緩和されてきたことと、國旅補助方案により、国民の消費は上がっていくと推測されています。しかしロシアの軍事侵攻が依然として続いていることと、変異株の感染拡大、世界的なインフレが続いていることから、世界経済の成長を鈍化させる可能性があるので、今後も注視する必要があります

 

  • 景気対策信号

20226月の総合点は27点で、先月から1ポイント減少し、信号は引き続き緑色です。9項目のうち非農業部門就業人数の信号は、青色から黄青色に変化し、1ポイント増加しました。貨幣総計数M1B変動率の信号は黄赤色から緑色に変化し、工業生産指数の信号は緑色から黄青色に変化し、点数は各1ポイントずつ減少しています。その他の項目の信号については変化していません。

・貨幣総計数M1B変動率:先月の8.7%から8.0%まで減少し、信号は黄赤色から緑色に変化しました。

・株価指数変動率:先月の-1.9%から-8.1%まで減少し、信号は引き続き黄青色です。

・工業生産指数変動率:先月の修正値3.1%から1.2%まで減少し、信号は緑色から黄青色に変化しました。

・非農業部門就業人数変動率:先月の-0.12%から0.76%まで増加し、信号は青色から黄青色になりました。

・税関輸出値変動率:先月の20.4%から25.1%まで増加し、信号は引き続き赤色です。

・機械及び電機設備輸入値変動率:先月の24.5%から24.8%まで増加し、信号は引き続き赤色です。

・製造業売上指数変動率:先月の修正値-1.8%から-1.7%まで増加し、信号は引き続き黄青色です。

・卸売・小売及び飲食業営業額変動率:先月の修正値10.3%から15.3%まで増加し、信号は引き続き赤色です。

・製造業営業気候観測ポイント:先月の92.6ポイントから88.3ポイントまで減少し、信号は引き続き青色です。

 

  • 景気指標
  • 先行指標

・トレンド指標を含まない先行指標は97.26ポイントで、先月から1.29%下降しています。

・長期トレンド指標を除いた7つの項目のうち、半導体装置現物輸入値の項目のみが先月から上昇しました。製造業営業気候観測ポイント・外部受注動向指数・建築着工床面積・株価指数・貨幣総計数M1B、工業及びサービス業における従業員の純労働力入職率の6項目が先月から下降しました。

 

  • 一致指標

・トレンド指標を含まない一致指標は99.69ポイントで、先月から0.76%下降しました。

・長期トレンド指標を除いた7つの項目のうち、製造業売上指数、工業生産指数、電力(企業)総使用電力量、卸売・小売及び飲食業営業額、非農業部門就業人数、関税実物輸入値、機械及び電機設備実物輸入値の全項目が先月から下降しました。

 

  • 落後指標

・トレンド指標を含まない落後指標は104.65ポイントで、先月から0.45%上昇しました。

・長期トレンドを除いた5項目のうち製造業の生産量に対する労働コスト指数、製造業在庫価値、金融業翌晩金利率の3項目が先月から上昇し、金融機構融資及び投資、失業率の2項目が先月から減少しました。

 

以上を國家發展委員會の記事から一部を翻訳しました。

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