台湾経済:11月の輸出額 過去7年で最大の下降幅

昨年同月比13.1%減少

 

 11月の輸出額は361.3億ドルで、19ヶ月間で最低記録でした。また昨年同月比は13.1%減で、過去7年間で最大の下降幅となりました。当初の5%8%減を大きく上回りました。1月から11月までの累計は4437.8億ドルで、昨年同期比9.4%増となりました。世界的な最終市場の需要の縮小と在庫調整の関係により、財政部統計處長は「黯淡無光」と表現しました。12月の輸出は昨年同月比8%〜12%減と予想されており、第4季の輸出はマイナス成長となる見込みです。

 

 統計によると、11月の輸出は361.3億ドルで、前月比9.5%減、昨年同月比13.1%減となりました。輸入は327億元で、前月比11.5%減、昨年同月比8.6%減となりました。1月から11月までの累計で、輸入は3966.3億元で昨年同期比は14.3%増となりました。11月の輸出入のバランスは、輸出が34.3億ドルを超え、昨年同月比23.4億ドル減となりました。1月から11月までの累計の輸出入バランスは、輸出が471.5億ドルを超え、昨年同期比115.2億ドル減となりました。

 

 世界の最終市場の需要の減速と、産業チェーンの在庫調整により11月の輸出は19か月ぶりの低水準となる361.3億ドルとなり、昨年同月比13.1%減で、3ヶ月連続のマイナス成長となりました。また、原油以外の国際原材料価格が全般的に下降したため、輸入額は327.0億ドルとなり、昨年同月比8.6%減となりました。

 

 11月の輸出は主要製品のうちほとんどにおいて輸出額が減少しました。中でも購買環境の冷え込みに伴う一部のメーカーの生産・検品の減少により、プラスチック製品は昨年同月比33.4%減、化学製品は昨年同月比26.2%減となりました。ベースメタル製品の輸出は鉄鋼需要の低迷により、昨年同月比28.3減となりました。家電ブームが低迷の中、サプライチェーンにおける在庫調整の影響を受け、電子部品の輸出は昨年同月比4.9%減となり、42ヶ月連続のプラス成長に終止符を打ちました。1月から11月までの輸出最大増加幅は鉱山物の72.9%が最大で、電子部品の18.2%増と続き、光化学器材は26.9%減となりました。

 

 5大市場のうち、電子部品が昨年同月比15%増となった日本向けの輸出を除き、その他の輸出は全て減少し、中でも中国・香港向けの輸出は昨年同月比20.9%減となりました。ベースメタル製品の輸出が減少が影響し、EUは昨年同月比19%減、アメリカは昨年同月比11.3%減となりました。ASEANでは、昨年同月比4.5%減となりました。輸出における1月から11月までの累計では、ASEANが昨年同期比17.4%増、日本が昨年同月比17.3%増、アメリカは昨年同期比15.9%増、EUは昨年同期比8.6%増、中国・香港は昨年同期比0.1%増となりました。

 

 今年はロシアの軍事侵攻や、世界的なインフレや利上げなどにより、最終市場の需要が低下し、各国とも製造業が縮小しましたが、台湾は新興技術や製品チップなどの需要により、利益を得ています。しかし、製品輸出の圧力が急速に高まっていることや、中国のコロナ感染対策や米中技術戦争など先行きの不透明要素により、台湾の輸出に大きく影響を与える可能性があり、今後の動向に注視する必要があります。

 

以上を自由財經の記事から一部を翻訳しました。

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