台湾労務:春節期間の給与計算決定版!!

台湾労務NEWS

POINTもうすぐ旧正月ですね。今年の旧正月は9連休の方も多いかと思います。ただ、9連休を実施するためには、労使協議の同意が必要です。また、春節期間に給料日が重なる場合にはどのように支払いをするべきなのでしょうか?

労働局の見解

勞動部によると、《勞動基準法》に基づいて、旧正月(1/31)及び春節(2/1〜3)は休日であり、雇用主は法律に基づいて休暇を与え、もし労働者が休日に働くことに同意した場合、賃金は法律に基づいて増額されます。

9連休を実施するためには

勞動部は民間企業が月曜日から金曜日までを労働日とし、土曜日を休息日、日曜日を法定休日とする勤務形態をとっており、本年度の「政府行政機關辦公日曆(政府行政勤務カレンダー)」にあわせて春節9連休に調節したい場合、「8週彈性工時(8週間フレックスタイム制度)」に基づいて、「有工會者,經工會同意,如事業單位無工會者,經勞資會議同意(労働組合がある場合、労働組合の同意、無ければ、労使協議の同意)」の手続きを経て、2022年1月22日の休息日を2月4日の労働日に振り替えることができます。この調整を経て2月4日は休息日となります。

春節期間の給与計算例

2月4日の休息日に労働者を働かせる必要がある場合、休息日としての残業代を支払う必要があります。例えば、月給を36,000元とした場合、(36.000÷30日÷8時間;平日の時給は150元)、8時間労働した場合以下の規則が適用されます;

(1) 1月31日から2月3日(月〜木); 《勞動基準法》第39條の規定により、休暇日出勤の賃金の計算は以下のようになります。
試算; 150元×8小時=1,200元を残業代として支払う。

(2) 2月4日(金)2月5日(土); 《勞動基準法》第24條第2項の休息日出勤に関する賃金倍額の規定の計算は以下のようになります。
試算; 150元×1⅓×2小時+150元×1⅔×6小時=1,900元を残業代として支払う

(3) 2月6日(日);法定休日のため、労働者は天災や特別な事情、緊急事態でない限り、出勤してはならないとされています。

毎月5日支払いの給与の支払い日の場合の調整について

勞動部は、今年の春節は多くの会社の給料日(2月5日)と重なっているため、労働者が春節期間を楽しく過ごせるように、給与の支払いは、休日前にできるだけ前倒しで行うことが望ましく、少なくとも法律を遵守し予定日に振り込まれるようにと通知しています。 また勞動部は、2022年の春節期間中雇用主は法律に基づいて出勤と賃金の支払いの処理をする様にと強調しています。もし雇用主が規定の違反していた場合、労働者は最寄りの勞工行政主管機關【直轄市、縣(市)政府勞工局(處)或社會局(處)】に申し出ることができます。

以上労働部からのニュースを翻訳しました。

LinkBizからのコメント

意外と知られていませんが、台湾のカレンダー表記で9連休となっているので9連休を選択することはできません。労使会議を開き、双方の同意を得ている必要がありますので、ご注意ください。
労使会議を開くためには、従業員側の代表を選挙で選ぶなどの手続きが必要です。
LinkBiz台湾では労使会議の関する情報の提供や会議の実務支援も行っておりますので、お気軽にご連絡ください。

 

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