台湾経済: 2022年8月景気概要プレスリリース

輸出面は継続的な成長を維持

 2022年8月の総合判断点数は23ポイントで、先月から1ポイント減少し、信号は引き続き緑色です。先行指標・一致指標は引き続き共に低下しており、景気拡大の鈍化を示しているため、引き続き今後の動向を注視する必要があります。また世界的なインフレ圧力の継続、主要国の金融引き締め、ロシアの軍事侵攻などの影響により、世界経済の成長は鈍化し、最終市場の需要は弱体化しています。しかし、新商品の発表やハイパフォーマンスコンピューティングやカーエレクトロニクスなどの需要増を背景に、貿易・生産指標は成長を継続しています。内需面では、コロナウイルス対策が緩和されたことに加え、昨年同月に実施した防疫対策の影響により、卸売・小売及び飲食業営業額の売上高は、昨年同期比で増加しました。また半導体メーカーによる生産能力増強の継続、グリーンエネルギー設備の継続的な建設、5Gアプリの需要などが投資を促進する要因となっています。

 今後の展望として輸出面に関しては、世界経済は減速していますが、コンシューマーエレクトロニクスの新製品の継続的な登場と、新興技術やデジタル変革への強い需要が輸出の勢いを支えています。投資面に関しては、国内半導体とグリーンエネルギー施設建設への継続的な投資拡大、及び台湾3大投資プログラムの継続が、国内投資の勢いを後押ししています。内需面では、入国制限が徐々に緩和され、国内の消費は正常化していくにつれて消費機運は着実に盛り上がっていくと見込んでいます。しかし、世界的なインフレ圧力、主要国の金融引き締め、中国のコロナウイルス感染対策、ロシアの軍事侵攻などにより、世界経済の下振れリスクを深化させる要因も存在します。

1、景気対策信号

 2022年の8月の総合点は23ポイントで、先月から1ポイント減少し、信号は引き続き緑色です。9項目のうち株価指数の信号が青色から黄青色に変化し、1ポイント増加しました。税関輸出値、卸売・小売及び営業額の信号が赤色から黄赤色に変化し、1ポイント減少しました。その他の項目について大きな変化はありませんでした。詳細は以下の通りです。

・貨幣総計数M1B;先月の6.7%から7.8%まで増加し、信号は引き続き緑色です。

・株価指数変動率;先月の-17.5%から-11.8%まで増加し、信号は青色から黄青色に変化しました。

・工業生産指数変動率;先月の修正値3.0%から2.9%まで減少し、信号は引き続き緑色です。

・非農業部門就業人数変動率;先月の0.42%から0.13%まで減少し、信号は引き続き青色です。

・税関輸出値変動率;先月の22.3%から11.7%まで減少し、信号は赤色から黄赤色に変化しました。

・機械及び電機設備輸入値変動率:先月の13.1%から9.5%まで減少し、信号は引き続き黄赤色です。

・製造業売上指数変動率;先月の修正値-2.2%から-2.9%まで減少し、信号は引き続き青色です。

・卸売・小売及び飲食業営業額変動率;先月の修正値10.6%から6.0%まで減少し、信号赤色から黄赤色まで変化しました。

・製造業営業気候観測ポイント;先月の修正値88.1ポイントから86.7ポイントまで減少し、信号は引き続き青色です。

・卸売・小売及び飲食業営業額変動率;先月の修正値10.6%から6.0%まで減少し、信号は赤色から黄赤色に変化しました。

・製造業営業気候観測ポイント;先月の修正値88.1ポイントから86.7ポイントまで減少し、信号は青色に変化しました。

2、景気指標

(1)先行指標

・トレンド指標を含まない先行指標は96.38ポイントで、先月から0.94%下降しました。

・長期トレンド指標を除いた7つの項目のうち、半導体装置現物輸入値と工業及びサービス業における従業員の純労働力入職率の2項目が先月から上昇しました。その他の製造業営業気候観測ポイント・外部受注動向指数・株価指数・建築着工床面積・貨幣総計数M1B6項目が先月から下降しました。

(2)一致指標

・トレンド指標を含まない一致指標は96.89ポイントで、先月から1.43%下降しました。

・長期トレンド指標を除いた7つの項目のうち、関税実物輸入値、卸売・小売及び飲食業営業額、製造業売上指数、機械及び電機設備実物輸入値、工業生産指数、非農業部門就業人数、電力(企業)総使用電力量の全てにおいて先月から下降しました。

(3)落後指標

・トレンド指標を含まない落後指標は103.82ポイントで、先月から0.0003%下降しました。

・長期トレンド指標を除いた5項目のうち、製造業在庫価値・金融業翌晩金利率・製造業の生産量に対する労働コスト指数の3項目が先月から上昇し、金融機構融資及び投資・失業率が先月から下降しました。

以上を國家發展委員會の記事から一部を翻訳しました。

 

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