台湾経済:冷めやまない内需

2月の小売業・飲食業は引き続き好調

 

 経済部は、「2月批發、零售、餐飲業營業額統計」を公開し、卸売業は外需低迷の影響を受け、前年同月比0.4%減となり、4ヶ月連続のマイナス成長となりました。また、内需はコロナ禍の影響が薄まり、購買力が回復したため、小売業は前年同月比4.6%増で、18ヶ月連続のプラス成長となりました。飲食業も前年同月比8.2%増で、10ヶ月連続のプラス成長となりました。

 

 2月の卸売部門の売上高は、旧正月の時期の違いにより前年同月より営業日数が増加したものの、最終需要の引き締めや顧客在庫の高止まりによる購買力の低下などにより、前年同月比0.4%減少の8,613億元となりました。

 

 季節要因を除いた1月から2月の累計売上高は、17762億元で、前年同期比10.6%減となりました。中でも、機械器具卸売業は前年同期比15.3%減、建築材料卸売業は前年同期比15.9%減、化学材料卸売業は前年同期比25.1%減となった。しかし、自動車チップ不足が緩和され、新車の供給が増加したことから、自動車卸売業は前年同期比5.4%増となりました。

 

 2月の小売業は3292億元で、前年同月比4.6%増となりました。前年との旧正月の時期に差があり、営業額は各分野によって明暗が分かれました。自動車小売業は、営業日数が前年同月比増加したため、営業額は前年同月比26.9%増となりました。綿布及び服飾小売業は、前年同月比8.3%減、情報通信及び家電設備小売業は4.8%減、百貨店は前年同月比2.3%減となりました。前年同月は春節商戦の最盛期であったため、軒並み前年同月比で減少しています。

 

 1月から2月の累計小売売上高は7376億元で、前年同期比4.4%増で、過去同期最高を記録しました。コロナ禍の影響が薄れ、人々の購買力の回復などにより、百貨店が前年同期比16.9%増、その他一般雑貨小売が前年同期比40.7%増、生地・アパレル小売が前年同期比8.8%増、医薬品・化粧品小売が前年同期比5.9%増となりました。自動車小売部門は、納車台数の増加および車両価格の上昇により、前年同期比3.1%増となりました。

 

 しかし、春節商戦が1月に集中したことや一部の商品が前年12月に繰り上がったこと、前年同期の比較対象値が高くなったことなどにより、情報・通信・家庭電気機器小売業は前年同期比6.9%の減少、食品・飲料・たばこ小売業は前年同期比2.7%の減少となりました。

 

 2月のレストラン売上高は、春酒や連休による来客数の増加や、機内食の需要増などにより、前年同月比8.2%増の777億元となりました。1月から2月までの累計売上高は1,782億元で過去同期最高を記録し、前年同期比20.6%増となりました。これは、尾牙や春酒の再開、また、今年は春節休暇が長く、旅行者数が倍増し春節料理やレストランの食事、飲料の需要が高まり、レストラン売上高は前年同期比21.4%、飲料店は前年同期比9%増となりました。ケータリングおよびグループケータリング業界は、航空旅客数の回復にともない、機内食の需要が増加し、前年同期比47.6%増加しました。

 

 今後の展望として、統計處は3月の卸売業売上高予測は9818億元から1170億元で、前年同月比16.2%減から13.2%減としています。小売業売上高予測は3444億元から3548億元で、前年同月比0.1%増から3.1%増としています。飲食業売上高予測は720億元から740億元で、前年同月比15%増から16%増としています。

 

 第1季の卸売業売上高予測は27580億元から27932億元で、前年同期比12.7%減から11.6%減としています。小売業売上高予測は1820億元から1924億元で、前年同期比3%増から4%増としています。飲食業売上高予測は2502億元から2522億元で、前年同期比15%増から16%増としています。

 以上を自由財經の記事から一部を翻訳しました。

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