台湾経済:111年3月景気概況プレスリリース

ロシアの軍事侵攻が大きな影響に

111年3月景気対策の総合点数は31ポイントで先月より3ポイント減少し、信号は緑色に変化しました。先行指標は引き続き低下しており、一致指標も4ヶ月連続で低下しており景気拡大の鈍化を示しました。
ロシアの軍事侵攻の影響を受け、世界経済及び貿易の成長鈍化により、株式市場などが悪化する一方、一部メーカーでは倉庫整理や在庫調整・大型点検などが行われた影響により、3月の株価指数と製造業景気気候観測ポイントは共に減少し、工業生産指数も年増率で減少したため、3月の景気対策信号ポイントは減少しました。外需面では5G通信・高性能計算など新興技術の需要が引き続き好調だったため、3月の輸出はプラス成長でした。内需面は、国内のコロナウイルスの影響もありますが、ワクチンの普及とに加え経済が安定しているため、卸売・小売及び飲食業営業額は昨年同期と比べて成長しました。
今後の展望に関しては、輸出面は新興技術の需要が引き続き高いため輸出の勢いは継続する見込みです。投資面は国内の半導体・グリーンエネルギー投資のの拡大に加え台湾向けの3つの投資案件の継続と相まって、国内の投資機運を高めることができる打ろうと見込みです。しかし、ロシアの軍事侵攻が続いているため、世界的なインフレ圧力が悪化し、世界経済と貿易の成長の力強さが損なわれる恐れがあります。サプライチェーンのボトルネックは依然解決しておらず、コロナウイルスの感染も未だ治まっておらず、主要国の金融政策の正常化に不確実性をもたらすことでしょう。

1、 景気対策信号
111年3月の総合点は31ポイントで、3ポイント減少し信号は黄赤色から緑色に変わりました。9項目のうち機械及び電機設備輸入値の信号は黄赤信号から赤色に変化し、ポイントは1点増加しました。投資指数・製造業営業気候観測ポイントの信号はそれぞれ黄赤色から緑色に変化し、ポイントはそれぞれ1ポイント減少しました。他の5項目に関しては大きな変化はありませんでした。
・貨幣総計数M1B変動率:先月の11.4%から11.4%に減少し、信号は引き続き黄赤色です。
・株価指数変動率:先月の12.3%から8.2%に減少し、信号は黄赤色から緑色に変化しました。
・工業生産指数変動率:先月からの修正値7.0%から1.7%に減少し、信号は黄赤色から黄青色に変化しました。
・非農業部門就業人数変動率:先月の-0.42%から-0.71%に減少し、信号は引き続き青色です。
・税関輸出値変動率:先月の36.2%から20.9%に減少し、信号は引き続き赤色です。
・機械及び電機設備輸入値変動率:先月の14.6%から増加し、信号は黄赤色から赤色に変わりました。
・製造業売上指数変動率:先月からの修正値4.0%から3.7%に減少し、信号は引き続き緑色です。
・卸売・小売及び飲食業営業額変動率:先月の8.4%から9.4%に増加し、信号は引き続き赤色です。
・製造業営業気候観測ポイント:先月の101.4ポイントから99.2ポイントに減少し、信号は黄赤色から緑色に変化しました。

2、 景気指標
(1) 先行指標
・トレンド指標を含まない先行指標は100.25ポイントで、先月から0.40%下降しています。
・長期トレンドを除いた7つの項目のうち、建築着工床面積だけが先月から上昇しました。外部受注動向指数、半導体装置現物輸入値、製造業営業気候観測ポイント、貨幣総計数M1B、株価指数、工業及びサービス業における従業員の純労働力入職率が先月から下降しました。

(2) 一致指標
・トレンド指標を含まない一致指標は101.31ポイントで、先月から0.38%下降しています。
・長期トレンドを除いた7項目のうち、卸売・小売及び飲食業営業額、非農業部門就業就業人数、機械及び電機設備実物輸入値の3項目が先月から上昇しました。関税実物輸入値、電力(企業)総使用電力量、工業生産指数、製造業売上指数の4項目が先月から下降しました。

(3) 落後指標
・トレンド指標を含まない落後指標は103.35ポイントで、先月から0.10%上昇しました。
・長期トレンドを除いた5項目のうち失業率、製造業在庫価値、金融業翌晩金利率の3項目で先月から上昇しました。製造業の生産量に対する労働コスト指数、全体金融機構融資及び投資の2項目で先月から減少しました。

以上の記事を國家發展委員會の記事から翻訳しました。

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