台湾労務: ツアーバス運転手の労働時間は11時間以内までに

条例修正により、最高罰金額は9万元

台湾は未だに観光ビザの取得は解禁されていませんが、国内旅行はかなり好調です。しかし多くの日帰りバスツアーの運転手が早朝に出発し、深夜に帰宅するというケースが多く見られます。それに伴い、交通部は「汽車運輸業管理規則」の条文を部分修正し、運転手の出勤からツアー終了までを11時間に制限することを発表し、6月から施行できるように準備しており、違反が発覚した場合9千元から9万元の罰金が科せられます。

現行の「旅行業管理規則」の規定では、旅行業者は運転手は運管規則を違反してはならないとしていますが、ある旅行会社の旅程が運転手の残業を招いたとして通報があり、觀光局は公路總局に対して「運転手は運管規則に基づいて処罰されたのか、もし処罰されたのであれば、<旅行業管理規則>に基づいて業者も処罰の対象である」としたところ、ツアーバス業界は不満を示し、交通部に対して条文修正を求めた結果、運転手は出勤からツアー終了まで、11時間を超えてはならないとしました。

遊覽車公會全國聯合會理事長は、現行の運管規則では、運転時間は1日10時間を超えてはならないとしか定められていませんが、多くの運転手が6時に出発し、駐車場で準備をし、指定の場所まで運転し、再び台北から新竹・台中まで運転し、観光・食事のため各地を回り、夜7.8時に台北に戻り、運転手はバスを駐車場に停め、整理清掃を終えた頃には11時を超えていますが、実際の運転時間は10時間を超えておらず、運管規則を違反していません。労働基準法では、運転手が雇用主の管理下にない場合は休憩時間としていますが、夏の車内は異常な暑さで、冬は冷凍庫のように寒く、車内ではまともな休憩はできないと述べました。

遊覽車公會全國聯合會理事長は運転手の労働時間の管理が不十分なことから、運転手が充分な休憩と清掃ができるように、遊覽車公會は11時間以内に行程を終えることを明記した条例修正を求めました。。また、各バスにGPSを配備し運転手の労働時間を管理し、11時間を超える場合は、運転手2人体制になるようにスケジュール化することができるようにしました。

交通部路政司科長は、交通部はすでに觀光局、遊覽車公會、公路總局との討論を終えており、規則を明確にすることにより、旅行の質は向上すると述べました。今後条例修正が通過すれば、公路法に基づき9千元から9万元の罰金が科せられます。

以上を自由時報自由時報から一部を翻訳しました。

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